高野山 開創１２００年記念大法会

奈良の翌日は、早朝に起きて和歌山県・紀伊山地にある高野山に向かいました。

高野山は、弘法大師・空海が１２００年前に開いた真言密教の聖地です。

開創１２００年を記念し、４月２日から５月２１日までの５０日間、様々な特別催事がとりおこなわれています。




真言宗の総本山「金剛峯寺」でいただいた御朱印

高野山には１００以上のお寺が密集していて、たくさんの御朱印を集められます。開祖が弘法大師ということも影響しているのか、どのお寺の僧侶も達筆の方ばかり。

ちなみに、わが家の宗派は真言宗で、今回の旅行のメインは高野山だったんです。



こちらは壇上伽藍と金剛峯寺の間の参道です。高野山の標高は９００メートルで、５月でも朝晩は１０度くらいまで冷え込みます。私は寒がりなのでダウンジャケットを着ていました。

空海は２頭の犬に導かれてこの地に辿りついたという伝説があり、ワンコにはとても寛容です。建物内を除けば、犬連れで入れない場所は無いと思います。



金剛峯寺（正面）

早朝なのでまだ人はまばら。白衣と輪袈裟を着た本気モードの参拝者が多かったです。



金剛峯寺（右側から）

ご本尊の弘法大師坐像が１６年ぶりに開帳されています。




金剛峯寺のお庭　「蟠龍庭」

日本最大の石庭です。




１２００年記念に合わせて再建された中門

高野山の中心地である「壇上伽藍」の門です。６年前に初めて来たときは存在してませんでした。中門完成を祝うために、この４月２日に横綱白鵬が来て、奉納土俵入りを行ったそうです。

そして中門の中には新しく二天王が安置されました。



増長天

後ろに退却しないという意味で、まっすぐ前にしか飛べない「トンボ」のブローチ。




広目天

千里眼で広く全部見てるぞという威嚇の意味で、広範囲に声が届く「セミ」のブローチ。

このブローチ、仏師独自のアイディアだそうですよ。




金堂（壇上伽藍）

名前のとおり、内部はキンキラキンです。史上初めてご本尊（薬師如来）が御開帳されています。あと、天皇陛下からの供花が飾られていました。




根本大塔（壇上伽藍）

真言密教の世界観を具現化した建物で、堂内そのものが立体の曼荼羅になっています。ご本尊は大日如来。こちらの内部もとても華やかです。落雷等で５度も焼失していて、現在の建物は鉄筋コンクリート造です。（外装のみ朱塗りの木製）




霊宝館

こちらには空海の書、運慶、快慶の仏像など、国宝が２０点以上、重要文化財１４０点以上が所蔵されています。ガラスケースに入っていないものも多く、しかもすごく接近して見ることが出来ます。最近、油かけ事件が頻発しているので、こんな展示方法を続けていて大丈夫かなと心配になるほどです。

現在、１２００年を記念して「高野山三大秘宝」が特別公開されています。（５月２１日まで）




霊宝館前の春モミジ。日を浴びて真っ赤に光り輝いていました。




金剛峯寺のすぐそばにある大師教会で「授戒」を体験しました。

真っ暗なお部屋で、「南無大師遍照金剛」と１００回くらい唱え、阿闍梨（あじゃり）様から１０箇条の戒めを直接授かり、最後に法話を聞かせて頂きました。




最後に阿闍梨様から頂いた菩薩戒牒

阿闍梨様が話してくださった法話は「雨足多しといえどもこれ一水なり」という大師様のお言葉がテーマでした。

人生は天からの雨粒が地面に落ちるまでの時間くらい短いもの。そしてその雨粒は水たまりとしてまとまり川に流れ、最終的には１つの大海になります。バラバラの雨粒を人間に例えて、どんな人間でも最後は仏の世界で１つになるんですよ、つまり他者と自分とは一体なのですよ、だから周囲の生き物に思いやりを持ちましょう、というお話でした。

２人とも授戒を受けて、高野山をあとにしました。

私は日本三大霊場（高野山、比叡山、恐山）にすべて行ったことがありますが、やはり高野山が１番好きですね。日本最大の宗教都市であり、このような場所は他にありません。




帰りの車中です。２頭とも主人側の後ろに行きたがります。理由は、すこしでも主人のそばに近づきたいから（笑）。犬の順位付けは露骨です。


東京への帰り、名古屋で高速を降り、大好きな「うな富士」に立ち寄りました。

肝入りうなぎ丼（３９００円）

ご飯の下にもうなぎが隠れているとても贅沢な鰻丼です。関東風にはない、カリッとした食感と、タレが甘口なのも良いんですよね～。そして、特にすごいのが絶品の肝。うな富士の凄さを再確認しました。


名古屋を２０時ごろ出発し、２４時前には自宅に到着。相変わらずの強行軍でした。


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